国内市場が3連休中に新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、24日の海外市場が大きく動揺。金融市場は急落リスクをはらんだ新たな局面に突入した可能性が出てきました。
けさ、CME日経平均先物は22500円をあっさり割り込む水準まで急落しておりましたが、NY開始後は一時22200円台を割り込んでおり更に下げ幅を拡大しております。
ここもと異例の円安で112円台まで進んだドル高は、一転して円高で反応。今朝111円台中盤からスタートした後、NY開始後は110円台へ突入しております。
ダウは開始後に、一時997.04ドル安の27995ドルとなっております。
注目すべきは、米株のシカゴVIX指数(恐怖指数)が21日金曜日の終値である17.08ポイントから23.80まで急騰。VIX指数は危険水域とされる20を超えてくると、値動きが相当乱暴になってきますので、急落相場へ発展する可能性が高まる水準に突入していると言えます。
非常に不安定な市場心理となっている状況が見て取れ、現在NY市場は全業種下落する全面安商状。このまま今夜の米国市場が序盤の下げを挽回できないようであれば、3連休明けの日本株も水準を一気に1000円(日経平均)近く下げてのスタートも想定されます。
新型コロナウイルスの世界的感染拡大への恐れは、一ヶ月前の中国春節入り直後の株安時とは比べ物にならないほど拡大しております。
国と地域別の感染者数
- 日本 850人(クルーズ船含む)
- 韓国 763人
- イタリア 152人
- シンガポール 89人
- 香港 76人
- イラン 61人
- タイ 35人
- 台湾 30人
特にアジア地域以外では、イタリアとイランの急速な感染拡大が懸念されます。
3連休明けの金融マーケットを恐怖に陥れている要因としては、
- 新型コロナウイルスの世界的感染拡大への恐怖
- ピークおよび終息時期が見通せない先行き不透明感
- 企業活動停滞、サプライチェーンや個人消費への深刻な影響
金融市場はとりわけ“先行き不透明“を嫌いますので、見通しが立たない局面ではリスク回避(株売り、ゴールド・債券買い)で反応します。金融市場も新たな局面に突入した様子が見て取れ、アルゴズブレインでは日本株も急落相場へ発展する確度が高まっていると見ております。
仮に、本格的な急落相場に発展したケースを想定すると、過去の経験則から値幅的には、日経平均で直近戻り高値(24000円付近)から10%超~15%程度の下落幅も想定され、水準的には21000円台前半~PBR1倍(20700円)水準などが見てきます。
先ず連休明けは、日経平均で200日線や52週線などの年間平均水準である22100円台を死守できるか注目されます。