新型コロナ感染拡大や大統領選を控え今週のマーケットは大きく動揺。今週のまとめから来週の動きを予想

今週のマーケットは海外市場が大荒れとなる中、週末にかけて日経平均が大幅安。これまであまり大きな動きを見せなかった日経平均ですが、ここにきて海外市場の下落と連動性を高めております。

 

今週の各市場の動き (週間騰落率)

<国内市場>
日経平均株価  -2.29%
TOPIX  -2.83%
マザーズ  -6.13%
ドル/円  -0.02%

<アジア市場>
上海総合指数  -1.63%
香港ハンセン  -3.26%
韓国総合株価指数  -3.97%

<米国市場>
S&P500  -5.64%
ナスダック総合  -5.51%
NYダウ  -6.47%

<欧州>
ユーロ・ストックス50  -7.52%
独DAX  -8.93%
英FTSE100  -4.83%
仏CAC40  -6.42%

<その他>
WTI原油  -10.24%
NY金先物  -1.39%
米10年債利回り  +3.89%
シカゴVIX  +38.0%

 

今週の各市場の動きを並べて見ると、欧米株が5%を超す下落が目立つ反面、日本株を含めたアジア市場は比較的下げ幅が小さい傾向があります。しかし、金曜日はこの影響がアジア市場にも波及してきた印象があります。

 

欧州では新型コロナウイルスが猛威を振るうヨーロッパで、フランスが再び1か月間のロックダウン(外出禁止)を導入することになったほか、ドイツも再ロックダウンの準備に取り掛かったと報じられるなど、コロナの感染拡大の影響が大きな市場が大きく売られている様子が窺えます。

 

この影響は需要減が見込まれる原油価格が10%を超す下落となっていることからも見て取れます。反面、比較的感染拡大が鈍いアジアでの売り圧力は小さい傾向があります。

 

また米国の大統領選挙では、バイデン候補優位の中、同時に行われる議会選挙において共和・民主どちらが議会を掌握するかも重要な要素となっております。大統領を擁する党が議会を掌握すると株高になってきた歴史があるからです。

 

ただ、米国市場ではアメリカ大統領選挙投票後の混乱を懸念した動きが出ています。

 

今回はコロナ禍での選挙で、郵便による期日前投票も増えることが注目されておりますが、早くも混乱が見られています。トランプ大統領はこれまで郵便投票が、不正につながる可能性があると繰り返し主張してきました。

 

今後、郵便投票の開票結果に対して無効を主張する可能性があるほか、負けた候補者が訴訟に持ち込み政治的空白期間が出てくる可能性が高まっていることに、金融市場はかなり懸念しております。

マーケットは先行き不透明な状態を最も嫌いますので、選挙前の換金売りがここにきて加速している様子が窺えます。

 

これまではリスク資産(株式、社債等)が売られる場面では、その資金は安全資産(米国債、金)へ向かう傾向がありましたが、3月のコロナショック以降はこの安全資産にも売りが及び、ポジションをとにかく現金化する傾向が目立っております。

 

今週のマーケットも株安のなか、金や米国債も同時に売られており、米10年債利回りは4%j弱の上昇(価格は下落)を見せております。これは3月の急落時後半にも見られた動きで、足元のマーケットでは相当急落リスクが高まっている様子が出ています。

 

シカゴVIX指数(恐怖指数)を見ると、この一週間で38%の急騰となっております。VIXはS&P500先物のオプション価格から算出される指数です。オプション取引は主にヘッジ(下落に対する保険)として利用されますので、この取引が活発化するとVIXは上昇する傾向があります。

 

つまり、株式市場で下落に対する警戒感が高まると、この指数は上昇します。これが別名恐怖指数と呼ばれる所以であります。29日にはこれが一時40ポイントを突破。週末は自律反発の動きも出たことでVIXも若干下落しましたが、依然危険水準にあることは変わりありません。

 

そしてこの影響を受け始めた日本株においても、アメリカ大統領選を挟む来週は警戒感が強まる展開が想定されます。

 

 

<まとめ>
現在市場を揺さぶる要因は大きく二つ。

・欧米を中心とした新型コロナのパンデミック第二波への懸念
・アメリカ大統領選投票後の混乱

マーケットは先行き不透明な状態を最も嫌いますので、今週はポジションを現金化する動きが加速しました。国内市場においても、週末はその流れが波及してきた印象があります。

 

ただ、急落を主導してきた米株の各指数も一旦は下げ止まるポイントのまで下げてきていることや、米大統領選挙前の売りのピークが今週だった可能性がある為、来週序盤はアメリ大統領選の投票日・開票結果が出るまでは動き難い状況、又は今週下げ続けた反動から自律反発の動きがあるかもしれません。

 

しかし、開票結果後に次期大統領がスムーズに決まるかどうかが重要なポイントで、混乱に陥るようなら投開票後にマーケットが再び動揺する可能性がある点には注意しておくべきかと思います。

 

今は濃い霧に包まれたマーケットですが、マーケットが最も嫌う先行き不透明なこの霧が晴れる気配が出てくると、其処はリバウンドの気運が一気に強まる可能性があることも頭の隅に入れておく必要があるでしょう。