先週の株式市場は、日経平均が26500~26800円の狭いレンジでの揉み合いとなりました。新型コロナウィルスの感染拡大やGotoトラベルの急遽停止など、コロナ対策への混乱があった割には、底堅い展開であった印象があります。週末18日の日経平均は3日ぶりに小幅反落となり26763円で取引を終えています。
12月以降26800円台で上値を抑えられ、膠着を津空けている日経平均ですが、徐々に下値が切り上がっている様子から、相場的には上へ抜けたい様子が見受けられます。
海外市場では、米国株が3市場揃って史上最高値を更新するなど米国市場は強気相場が続いておりますが、今週は円高が進展した影響も大きく、ドル建て日経平均を見ると、米国市場同様に12月初旬の高値を抜けております。また、足元では米ナスダックが先週は3%を超す上昇を見せており、9月以降のハイテク株調整の動きが一巡してきた感があります。
※日経平均の日足チャート
※ドルベース日経平均の日足チャート
先週の各市場の動き (週間騰落率)
<国内市場>
日経平均株価 +0.42%
TOPIX +0.63%
マザーズ +0.03%
JASDAQ +0.68%
ドル/円 -0.51%
<アジア市場>
上海総合指数 +1.43%
香港ハンセン -0.03%
韓国総合株価指数 +0.08%
<米国市場>
S&P500 +1.25%
NYダウ +0.44%
ナスダック総合 +3.05%
<欧州>
ユーロ・ストックス50 +1.72%
独DAX +3.94%
英FTSE100 -0.27%
仏CAC40 +0.37%
<その他>
WTI原油 +5.73%
NY金先物 +2.36%
米10年債利回り +3.88%
シカゴVIX -7.46%
先週は今年最後のビッグイベントとなる米FOMC(16日)や日銀政策決定会合(18日)などの中央銀行イベントを見極めたい動きから、値動きが限られた印象がありますが、概ね現状維持で波乱なく通過したことで今週以降の新たな動きが出てくるか注目されます。
ただ、この先は年が明けるまで海外投資家のホリデーシーズンが本格化するため、市場参加者が減少する時期でもあります。薄商いの中、例年は相場が膠着するケースと、逆に値動きが荒くなるケースのどちらかとなる傾向があり、今年はどのような展開となるか目されます。
特に足元ではドル安の動きが強まっており、円が強いというよりもドルが他通貨に対しても売られている様子から、ドル単独安の動傾向が見られます。原油や金などのコモディティが上昇しているのも、ドル安の影響によるところが大きいように思われます。週末海外市場でも、ドル円は102円台を窺う様子も見受けられましたので、年末の薄商いの中、為替の乱高下にも注意を払う必要がありそうです。