米国株式市場が強い雇用統計を受け失速。日本株への影響は?

 

先週末6月4日の米国株市場は、強い米雇用統計を受けて「リスクオン」の流れ。NYダウやS&P500は1%を超す下落。ハイテク株比率の高いNASDAQ100指数に至っては、2.6%の下落となっています。

ただ、シカゴVIX指数(恐怖指数)は25ポイント付近で推移しており、さほど上昇していません。

5月のように慢性的に30ポイントを超していた時と比べ、ボラティリティは安定した状態が続いています。この様子は、5月は主要な米国株指数が4%を超す動きとなっていましたが、今はこの時よりも安定してきているとは言えます。

 

不安定な地合いが続いていることに変わりありませんが、VIXがさほど上昇していない様子やテクニカル面から、米国株式市場のリバウンドは「二進一退」の動きですが、継続していると認識しています。

 

今回の雇用統計は、インフレ下で金融引き締め優先のFRBにとって頭の痛い内容。

今のFRBにはインフレ抑制の為、「景気減速」が必要。この為に急激な「利上げ」と「QT(資産圧縮)」をしているわけですが、強い経済指標が発表されると、マーケットは「利上げ加速」を意識せざるを得ない状態に。一方で、減速しすぎると「リセッション(景気後退)」に怯えることになります。

 

日本株への影響は、週末4日の日経平均終値比で、先物が200円程度下げています。

先週末の米雇用統計を受け、利上げ加速が意識されたことで、米10年債利回りが上昇。これを受け、ドル円は130円台後半まで円安が進んでいます。3月以降、円安は日本株の下支え要因になっており、米国株との連動性が薄れてきている背景にもなっています。

 

しかし、中長期的な株価の方向性は、やはり米国景気や金融市場と連動しますので、日経平均など指数の動きは、引き続き不安定な展開が予想されます。また、米NASDAQ指数と連動性の高い東証グロース株指数やマザーズ指数などの新興市場銘柄は、選別色の強い物色が続きそうです。

 

日本株市場では、引き続き個別株重視の地合いが続くと見ております。先週の日本株は「開国」の動きを背景にトラベル関連やインバウンド関連など、日本独自の動きが目立ちました。また、中国のロックダウン解除も関連企業にとっては朗報。

一方、政治のみならず経済面でも「中国離れ」が進んでいる背景から、相対的に「日本」が見直され易い環境も続くと見ており、セクターやテーマによっては物色余地があります。